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ポッケの中のおもちゃ

3Dプリント ポッケの中のおもちゃ…

FDM方式のコスパ良し3Dプリンター

ちょっとした小物を作るのに便利な 3D プリンター。
じつは数年前から使っていました。なかなか、着地点を見つけられなくモンモンとしていたのですが、最近使いどころが分かってきた感じがするのでまとめも意味も含めて…

治具やサポートパーツを作りたいので、強度もでるFDM方式の3Dプリンター。
それも、本体価格が安価で導入しやすい FDM 形式を最初に導入しました。

※) 2023年1月現在、このFDM形式と 4kの光造形プリンター を使用しています。

プラモデルや模型の小物など、精密な造形が必要な場合には、光造形の3Dプリンターが得意です。
ただ、ケーブルホルダーや日用品の自作などの場合、強度のでる FDM形式の3Dプリンターが得意そうです。
FDM方式の 3Dプリンターの方が、造形物の強度もでますので、日用品のサポートグッズという用途の場合には、FDM方式の3Dプリンターで良いと思います。

そもそも、4k(最近では8k)の光造形プリンターは、模型を趣味としている人以外は向かないかもしれません。
光造形は積層痕が目立たないとか、細かいプリントができるなどのメリットもありますが、プリント後の洗浄や二次硬化など手軽に3Dプリントを試したいときには苦痛になります。

コスパヨシの Easythreed K1

初期に導入した FDMプリンターは、Easythreed K1です。
この前のモデルに Easythreed X1 という3Dプリンターもあるのですが、このプリンター 片腕なので Z軸のズレが発生しそうで見送りました。
最初、読み方が分からなかったのですが「イージー 3D」のようですね。

今回の Easythreed K1 は、Z軸を 両側から支える方式で Z軸の誤差も発生しにくそうです。

いまでは Amazon でも購入でき 1万円台で購入できる安価な 3Dプリンターです。

ちょっと難点があるとすると、日本語マニュアルがないことと、レベリングの調整が力業(ちからわざ)なこと。

とは言え、3Dプリンターと PLAのフィラメントだけ購入すれば、すぐに使えますので手軽に3Dプリントを始められます。
この手軽さから FDMの最初のプリンターとして購入しました(2021年くらい)。

造形可能なサイズは 100x100x100mm (XYZ 10cm)。
あまり大型のものは印刷できませんが、10cmの大きさを出力できますのでパーツ分割すれば、十分な大きさです。

難点はマニュアルとレベリング

コスパのよい 3Dプリンター Easythreed K1 ですが、難点があるとすると次の3点

  • マニュアルが英語なのでちゃんと読みましょう。
  • レベリングがやや強引な感じで設定する必要がある。
  • 標準アプリ「Easyware KS」は、焦らず英語で確かめながら使いましょう。

マニュアルは、難しい英語ではないので読めますが、レベリングが不安になるかもしれません。
ホーム位置までもっていってレベリングするのですが、位置を変更するときにプラットフォームを手で力ずくで移動させる必要があります。

高級な機種は、自動でヘッドが移動して調整してくれますが、Easythreed K1 には、そんな優しい機能はありません。
自分でヘッドを移動して A4 の紙を挟んでレベリングする必要があります。

この辺りが、一番ストレスかもしれません。

標準添付のアプリ「「Easyware KS」も、初期設定が 中国語でビックリしますが、右上に 英語の切り替えがありますので、英語に切り替えて… ひとつずつ確認していけば難しくありません。

とは言え、コスパヨシ

ちょっと手間はかかりますが、それでも Easythreed K1 は、価格が安いので「3Dプリントってなに」とか、「ちょっとした生活便利グッズを作ってみたい」という方には良い3Dプリンターだと思います。

プラットフォームもざらざらしているので、PLAのフィラメントも食いつきやすく、はがれたり反り返ったりという事故は比較的少ないと思います。

1万円台でためせる、はじめての3Dプリンターとしては良いですね。

3Dプリントするには、STLというモデルデータを gcode という、3Dプリンターの認識できるコードに変換する必要があります。
この変換アプリ(スライサー)も最初からついていますので、すぐに始められます。

このスライサーも色々な種類があるので。スライサーを別のアプリに変えることで、更に安定したプリントもできるようになりました。

Easythreed K1 で作ったもの

色々な小物をプリントしましたが、ここで実際にどんなものをプリントしたかをいくつか。
これらのモデルは、Thingiverse という3Dモデル サイトから入手しました。

コード・キーパー

LANケーブルなどを5本まとめられるケーブル クリップ。単純な構造ですが ルータやスイッチ回りのケーブルをまとめるには便利です。
結束バンドも良いのですが、締め付けすぎたりケーブル配置を換えにくいので、このコード キーパーを使っています。

すでに何十個と作って、ケーブルを5本まとめにしてスッキリさせています。

RaspberryPi Pico シェル

こちらは RaspberryPi Pico をカバーするシェル ユニット。
これ単体で使うよりは、このシェルをテンプレートにして組み込むケースの土台に使用しています。

電動歯ブラシ トラベルケース

こちらは電動歯ブラシのヘッドを保護するケース。
稼働する構造ですが、FDMで 1回の印刷で出力できています。

ただ、制度が必要なので後述する「Ultimate Cura」で高精度な設定に変更して出力しました。

そしてサンプル

最後にベンチマークで良く使用される ヨット と、標準のサンプルを出力。
実は コレを最初に出力して、3Dプリンターの様子を確認しました。

ベンチマークを出力したことで、3Dプリンターのクセを見分ける、弱い出力などを確認してから使い始めました。

スライサーソフトとカスタマイズ

最初は、付属の スライサーソフト「Easyware KS」で STL の3Dモデルをスライスして試しましょう。
この時も、Standard を選択します。気分的には「早くプリントしたい」と思ってしまいますが、早くプリントするということは、ヘッドの動きも激しくなりますし失敗の可能性が高くなります。

上手くいかないと言っているひとの設定をみてみると、ギリギリの速度を設定しようとしたり、必要以上に細かい設定をしてしまって失敗しているケースを見かけます。

まずは、標準でプリントして、そこから最適な値を見つけていくのがよいでしょう。

そして、標準のスライサーソフトになれてきたら、別のスライサーソフトを使うことをオススメします。

私は、標準の「Easyware KS」から「Ultimaker Cura」にスライサーソフトを変更しましたが、それも標準ソフトでなれてから変更しました。

最初から細かすぎるモデルや、自分で作ったモデルを出力するのも避けたほうが無難です。
まずは、フリーで提供されている モデルなどをプリントして、プリンターのクセなどをつかんでから、細かいモデルやオリジナルのモデルを出力すると失敗を回避できます。

100均のかわり…には、ならない

良く言われるのですが、自分でプリントできるなら100均のアイテムを自分で印刷できる!! と言う話。
実際に考えると「何時間もかけて、失敗するかもしれないのに3Dプリントする意味ない」です。

100均で入手できるものは、100均で買った方が「早いし、色々なコストが安い」です。

じゃあ、FDM形式の3Dプリンターは何をするのか?

誰にでも使えるわけじゃないけど、自分の生活を便利にするための小物をプリントすること だと思います。
今回は紹介していませんが、光造形のプリンターは、さらに趣味の意味が強く「プラモデルや模型の小物を自分オリジナルのアイテムで出力できる」メリットだと思います。

100均で売られるような「誰でも必要な汎用品」ではなく、自分の生活で必要なチョットしたアイテムなどをプリントするには、FDM形式の 3D プリンターは最適です。

そして、低価格で導入できる Easythreed K1 は、ちょっと手間はかかりますが、最初に始めるには良い 3Dプリンター です。

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